ごぼうが熱い!煙い!やばい!

きんぴらや豚汁、ウナギの柳川など、ごぼうは、日本の食文化に欠かせない食材ですね。

洗って千切りにしてサラダにすれば、生でもおいしく食べられますが、炒めたり、煮たりして火を通すことで、より香り豊かに味わうことができます。

でも実は、熱を加えることで、ごぼうの力はパワーアップするんです。

ごぼうをチンすると、抗酸化力が2倍に!?

長さ20cmのごぼうを使って、①前処理をしないもの、②50℃で蒸したもの、③電子レンジ(500Wで40秒)で加熱したものという3群に分け、それぞれのごぼうできんぴらごぼうをつくりました。

その結果、③のレンジ加熱したものが最も抗酸化力(体のサビつきを防ぐ力)が高かったという実験データが出たのです。何もしなかった①のごぼうに比べて2倍も抗酸化力がアップしていたのです。

日本調理科学会誌;46(6),1-2,2013

これは、ごぼうがすごんいんでしょうか。それとも、チンがすごいんでしょうか。謎です。

とにかく、ごぼうをチンしてきんぴらごぼうをつくると、健康や若さづくりに役立つんですね!もはやそれは「チンぴらごぼう」と呼んでもいいでしょう。

焙煎ごぼうで、さらに健康アップ!!

また、単に加熱するだけでなく、「ごぼうを焙煎する」ことによって、さまざまな効果があることも示されているのです。

焙煎されたごぼうには、次の4つの作用が認められた研究報告があります。

1.抗酸化活性の指標であるORAC値が増大した

2.大腸炎の危険因子とされる二次胆汁酸が低下した

3.腸管免疫の指標となるIgAと、腸内のバリア機能をもつムチンが増加した

4.便通(排便回数)が改善した

「ええ、こんなにも!」という驚きの結果ではありませんか!まさに焙煎おそるべし!です。

とは言え、自宅でごぼうを焙煎するのは現実的に難しく、たとえできたとしても、体や家財など家じゅうにごぼうの匂いが染みついてしまうかもしれません。家の前を通る人たちに、「ごぼう屋敷」と呼ばれるかもしれません。

世の中には、焙煎ごぼうを使った商品も多くありますので、試してみてはいかがでしょうか。「焙煎ごぼう」で検索すれば、いろいろ出てきますよ。

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