ごぼうは、ハレの日を彩る縁起物

お正月のおせち料理には、祝い肴として、数の子、黒豆、田作りなどとともに、「たたきごぼう」や「酢ごぼう」、「きんぴらごぼう」などが登場します。

日本の伝統、きんぴらごぼう

また、宮中においても、正月節会では、ごぼうをお餅で包んだ「菱(ひし)はなびら」が祝賀の料理として献上されたそうです。それが一般社会にも伝わって、現在では「花びらもち」というお菓子として親しまれています。

ごぼうを使ったはなびらもち

はるか昔、きらびやかな衣装をまとった方々が、新年を迎える席で、ごぼうを味わっている姿を想像すると、なんだか不思議なような、親近感がわくような気もちになりますね。

さて、ここでクイズです。

ごぼうが、ハレの日を彩る食材として古くから親しまれてきたのは、なぜでしょうか?次の3つのうち、正解を考えてみてください。

  • A 香りが高貴だから
  • B 希少価値が高いから
  • C 大地に根を張るから

 

 

 

答えは、Cです!

ごぼうは、大地にまっすぐ根を張ることから、家や仕事を安定させる、縁起物とされてきました。 また、やわらかく煮たごぼうをたたき、その身を開いて料理することから「開きごぼう」と呼び、幸運を開く食べものとして大切にされてきたのです。

そんなふうに考えると、スーパーなどで手軽に買えるごぼうも、ちょっとありがたい存在に思えてきますね(たぶん)。

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